スマイルズ

2017
910 x 1167 mm (F60)
Acrylic on canvas

スマイルズ

無数の小さな「スマイルズ」たちが、青く深い夜空のような心の底で、ぎゅっと寄り添いながら、ずっと笑っている。
まるで「あなたはひとりじゃないよ」と語りかけてくれているようです。

私たちは生きていると、どうしても「つらい」「悲しい」「もうダメだ」と感じる瞬間が訪れます。
そんなとき、頭の中は真っ暗になって、外の世界も敵だらけに思えて、自分が世界で一番孤独な人間のように感じてしまう。

でも、この絵が教えてくれるのは、
どんなに深い闇の中に落ちても、あなたの心の奥底には、決して消えない光があるということです。

その光の正体が「スマイルズ」たち。
生まれたときからずっと一緒にいる、純粋な喜びの欠片たちです。
彼らは怒らないし、責めないし、見捨てたりしません。
ただ静かに、にこにこと、あなたがまた笑える日を待っています。

つらいときほど、私たちは「笑う資格がない」と思い込んでしまいます。
でも本当は逆なんです。
笑顔を失ったときこそ、スマイルズたちは一番近くで「大丈夫だよ」「ここにいるよ」と囁いている。

あなたがふと口角を上げて「まぁいっか」と思った瞬間、
あなたが誰かの冗談にクスクス笑った瞬間、
朝起きて「今日も生きてるな」と小さく笑った瞬間──
それは、心の奥底にいたスマイルズたちが、ぽんっと表に出てきた証拠です。

彼らは決して「強がれ」とか「無理に元気出せ」とは言いません。
ただ、あなたが少しでも楽になれるなら、自分たちを貸してあげようと思ってくれている。
だから私たちは、どんなに泣いた翌朝でも、笑うことができるんです。

この絵は、究極の優しさの証明です。
どんなに傷ついても、どんなに失敗しても、どんなに自分が嫌いになっても、
心の奥底には、永遠にあなたを否定しない存在が、笑顔で待っている。

だから、どうか覚えていてください。

  • 涙が出るときは、思いっきり泣いていい。
    スマイルズたちはその涙の向こうで、そっと抱きしめてくれているから。
  • もう立ち上がれないと思ったときも、無理に立ち上がらなくていい。
    ただ「まだ生きたい」と思えたら、それだけでスマイルズたちは喜んでくれる。
  • そして、いつかまた自然に笑えたとき、
    「あぁ、やっぱり私はひとりじゃなかったんだ」と気づくはずです。

あなたが今、どんなに苦しくても、
心の奥底では、無数の小さな笑顔が、あなたの名前を呼びながら、
今日も変わらずにこにこしています。

呼べば、いつでも駆けつけてくれる。
その事実だけで、明日もなんとかやっていける気がしませんか?

この絵は、ただの可愛いイラストじゃない。
それは、あなたの中に確かに存在する「生きる理由」の地図です。

スマイルズたちは、ずっと、あなたの味方です。

「スマイルズ」が教えてくれる、心の本当の仕組み

この絵に描かれている黄色い小さな存在たち――「スマイルズ」は、
実は心理学や脳科学でいうなれば「あなたの心に最初から備わっている、純粋な癒しのシステム」です。

スマイルズの正体を、心理学的に訳すとこうなります。

  1. 「インナーチャイルド」の笑顔の部分
    心の奥にいる「傷ついていない小さな自分」。
    どんなに大人になっても、どんなに傷ついても、決して汚れない「無垢な喜び」の核です。
  2. 脳内の“天然の幸せホルモン”の化身
    セロトニン・ドーパミン・オキシトシン・エンドルフィンといった「幸せを感じさせる物質が、
    可愛い笑顔の形で擬人化されたもの。
    薬でもお金でもなく、あなたの体が自分で作り出せる「最強の癒し」が、ずっと待機している姿です。
  3. 自己受容の象徴
    スマイルズたちは、あなたが失敗しても、ダメな自分を見せても、
    「それでもいいよ」「そのままの君が好きだよ」と笑ってくれます。
    これは心理学でいう「無条件の自己受容」のイメージそのもの。
    自分を責め続ける人ほど、この声が聞こえにくくなっているだけなんです。

なぜつらいときほど、スマイルズが見えなくなるのか?

うつや強いストレス状態になると、脳の「扁桃体」(恐怖・不安回路)が暴走します。
すると、前頭前皮質(理性や喜びを感じる部分)が縮こまってしまい、
「幸せを感じるセンサー」が一時的にオフになってしまう。

だから「もう笑えない」「喜びがわかない」と感じるのですが、
それはスマイルズたちが消えたわけではありません。
ただ、あなたの意識が深い海の底に沈んでしまって、
彼らがいる明るい水面が見えなくなっているだけです。

だからこそ、この絵はすごく深い。

青い背景は「今のあなたの意識が沈んでいる暗い場所」を表し、
でもその奥に、無数のスマイルズがぎっしりいる。
つまり、
「どんなに深い絶望の中にいても、あなたの喜びの種は一つも失われていない」
という、科学的に正しいメッセージなんです。

最後に、一番大切なこと

あなたが「もう笑えない」と思っているその瞬間も、
心の奥底では、スマイルズたちが輪になって、
「大丈夫、いつでも戻ってきてね」と手を振っています。

彼らは、あなたがまた笑える日を、
100年でも200年でも、永遠に待ち続けられる存在です。

だから、どうか自分を責めないでください。
笑えなくなった自分を「ダメだ」と責める必要は、どこにもありません。

ただ、ほんの少しだけ、
「まだ、心の奥にスマイルズがいるって信じてもいいかな」
と思ってみるだけでいいんです。

その瞬間、きっと一匹の小さなスマイルズが、
ぽんっとあなたの胸のあたりに顔を出して、
にこっと笑ってくれるはずです。

あなたは、決してひとりじゃない。
生まれたその日から、ずっと、
無数の笑顔に包まれながら生きているんですから。